先日、司馬遼太郎の歴史小説「世に棲む日日」を読了しました。
長州の人間のことを書きたいと思う。
という一文からはじまる文庫本全四巻の長編小説で、幕末の思想家吉田松陰と高杉晋作ら松下村塾の門下生を中心とした長州藩士の激動の人生模様が描かれています。
実は数年前に購入していた本なんですが、以前にも書いたように、私は小説は読まないように気をつけてきた(嫌いなわけじゃなく、好き過ぎて仕事に支障が出るのが怖いから)ために、積ん読本として本棚の隅に埋もれていました。
ただ、来月はじめに下関に遊びに行くことになったので、ちょうど良い機会だと思い、読み始めることにしたというわけです。
私にとって初の司馬遼太郎作品なんですが、読む前のイメージとは違って、とても読みやすい文章ですね。そして、その筆力によってグイグイと物語の世界に引き込まれました。
特に後半に入ると、ますます途中で本を置くことが難しくなり、そのまま一気に最後まで読んでしまいました。
おもしろき こともなき世を おもしろく
というのが、高杉晋作の辞世の句だということは以前から知っていましたが、「世に棲む日日」を読み終えた後だと、この句の感じ方が以前とはまた変わってきます。
本当に面白い小説でしたので、まだ読まれてない方は、是非一読をオススメします。
そして、娯楽の面だけでなく、ビジネス書に勝るとも劣らないくらいに仕事の参考にもなりましたし、下手な自己啓発書を読むよりずっと自分の人生について考えさせられました。
これまで「小説は我慢して(仕事の役に立つであろう)ビジネス書や技術書を優先して読んでいこう」などと考えていたことが、大間違いだったことにあらためて気付かされました。
そんなわけで、今後は遠慮なく小説もたくさん読むつもりです!
次は、同じように購入したまま長年放置している「竜馬がゆく」を読もうかなぁ?それとも、司馬遼太郎ファンの友人が最高傑作だと言ってた「関ヶ原」を買ってみようかなぁ?
(もちろん、司馬遼太郎の作品以外も読んでいきますよ♪(^^;)
本の紹介
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