他の本を買うついでに(軽い気持ちで)一緒に注文した本がスゴく面白い!というコトがよくあるんですが、今回紹介する「僕のジロ・デ・イタリア」との出会いも、まさにそんな感じでした。
この本は、プロの自転車選手である山本元喜氏が、2016年のジロ・デ・イタリアに初挑戦した際の様子を詳しく綴ったノンフィクション作品です。
特に運動が得意というわけでもない、いわゆる「普通の若者」といえる著者が、世界最高峰の自転車レース、「ジロ」を走り抜く。その詳細な記録。完走を目指す彼の戦略や、映像にあらわれない現場の選手たちの様子を詳細に描き、グランツールの裏側をリアルに、詳細に映し出したスポーツ・ノンフィクション。
プロ選手がどのようなコトを考えながらレースを走っているのかがよく分かり、サイクルロードレースファンには堪らない内容になっています。
そして、グランツールを完走するのがいかに難しいか、あらためて痛感させられます。
著者の文才のおかげか、文章に爽やかな臨場感があり、1日分が終わると早く次の日が読みたくなります。
専門的な内容には解説が入るので、たまにテレビでレースを観戦する程度の、私のような「にわかファン」でもちゃんと楽しめました。初心者の方にもオススメできる本だと思います。
というわけで、「僕のジロ・デ・イタリア」の紹介でした。
サイクルロードレースファンの皆さん、是非お試しください♪
本の紹介
「グランツール」と呼ばれる世界的な大会のひとつ、イタリアの「ジロ・デ・イタリア」の2016年大会を、初出場にして完走した山本元喜選手。1991年生まれの彼は、日本自転車史上、最年少でのグランツール完走者である。明るい性格の一方で、レースの極めて詳細なブログを書き続けたことに現れる「記録魔」的な独特のキャラクターが個性的であり、完走を目指す彼の戦略や、映像に現れないジロの現場のプロトンの選手たちの様子が描かれていた。
そんな山本選手が、2016年のジロの裏側をリアルに、詳細に描いたスポーツノンフィクション。大学卒のいわゆる「普通の若者」であった彼が、世界的自転車レース、「ジロ」を完走したことを描いた自転車スポーツノンフィクション。